確定測量とは

不動産知識・コラム

確定測量とは


確定測量とその他の測量の違い


まず、測量とは簡単に言うと土地の大きさを図る作業を言います。
その測量には、色々と種類や方法があるのです。
その中でも、土地や戸建てを売却する時の大半に必要になってくるのが確定測量なんです。
確定測量とは何か。他の測量と何が違うのかを説明していきます。
確定測量とはの画像1
家屋調査士さん

確定測量ってなに?


確定測量とは、全ての隣接地との境界を各所有者との立会を基に境界確認を行う測量のことです。
これにより作成される図面を「確定測量図」「確定実測図」といいます。
確定測量とはの画像3

民々と官民ってなに?


土地の境界は大きく分けて2つの種類があります。
隣接地との境界である民々境界と道路との境界である官民境界があります。
確定測量図では、全ての境界が確定している図面なので、民々境界も官民境界もしっかり確定しています。
これにより、全ての境界が確認済みで、境界に関する紛争がないという証明になります。

境界

境界には杭・石・標・鋲など色々あります。

確定測量が不要なケースもある?


不動産売買の際、売主には境界の明示義務があります。
対象不動産の境界の場所を買主へ示す義務ですね。
境界位置が確定している事が原則ですので、確定測量図にて明示する事が通常です。
しかし、境界が確定していなくても、売主が認識している境界にて明示する事もできます。
よって、必ずしも義務ではなく、買主との合意があれば確定測量図がなくても取引が成立する場合もあるのです。
確定測量図がない事を合意している場合も同様です。
それから、公簿売買の場合も確定測量図は不要となります。

ただ…境界が確定していない物件を好んで購入する方も少ないでしょう。
原則としては、確定測量図の用意は必要です。

例:官民査定(官民境界の確定)が引渡しまでに間に合わず、
買主が了承した場合などは、官民査定を省略した現況測量図にて
取り引きを行う事もあります。

現況測量図ってなに?


現況測量図とは、境界確認を行わずに
売主が認識している境界に基づいて作成された実測図です。

地積測量図ってなに?


確定測量図や現況測量図とは別に、誰でも取得できる地積測量図というものがあります。
これは誰でも簡易的に取得できる、法務局で450円で取得できる図面です。
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確定測量図と地積測量図の違い


確定測量図と地積測量図の大きな違いは、
確定測量図は境界の確定が担保されている
地積測量図は境界の確定が担保されていない
というところにあります。
特に平成17年3月の不動産登記法の改正前に作成された地積測量図は、
確定測量を前提としていない測量図である事から地積測量図があっても
境界が確定している証明にならない場合があります。
測量技術の進歩等も影響して担保力に優劣もあります。

費用ってどれくらい?


確定測量の費用は一般的な広さだと50~100万円程となります。
境界確定を行うには、全ての所有者から合意を得る必要があるので、
隣地所有者と道路の反対側の地権者の数が多いほど
立会確認の数が多くなるので費用も高くなります。
※官民境界の確定をするには、道路の反対側の地権者の合意も必要となります。

どれくらいの期間がかかるの?


特に境界でのトラブルもなく、1人の地権者と民々境界を結ぶだけの場合、1ヶ月程あれば完了できます。
大変なのは、地権者が多く官民査定も終えていない場合です。
期間も半年以上かかる場合があります。
官民査定を終えていない場合は、早めに確定測量を行った方が良いですね。

越境があった場合


境界確定をする事で、越境が判明する場合があります。
境界確定前は境界線が曖昧な事から紛争に発展しなかった場合でも、
境界が確定して明確になった事で、越境があった場合も明確になります。

越境が明確になった場合は、通常は隣地所有者との間で「越境の覚書」を締結します。
この覚書は、所有者との間で越境物の所有所在や是正方法等について取り決めた書類です。

確定測量を作成する際に、双方で境界線を定めた事を確認した「筆界確認書」を隣地所有者と締結します。
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同時に、越境がある場合は「越境の覚書」も締結する事がスムーズです。
各自実印で締結し、今後それぞれ買主に引き渡す大事な書類となります。

測量の手配は不動産会社に相談


簡略な説明となりましたが、確定測量とはなにか?
売却の時は大半が必要になる作業ですのでご参考にしていただけたら幸いです。
購入の際も、こういった図面がある事を覚えておきましょう!
当店では、売却相談と同時に測量を行う家屋調査士の手配をさせていただきます。ご相談下さい!




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